パレット型共同輸配送システム Sail
世界の物流事情は、EC市場の拡大と相まって非常に厳しい情勢下にあります。
特に近年は、消費の少量多品種化、小口多頻度化によるトラックの積載率低下が顕著であり、旧態依然としたチャーター便の輸送コストは、かつてない高騰を見せています。
こうした背景には、企業間における連携の不足があります。生産から需要場所に至るサプライチェーンには、少なからず他者の介在を許さない風潮があります。
弊社が提供する「Sail」システムは、他業種間の垣根を取り除き、より柔軟な積み合わせ輸送を行うことで、積載効率の大幅な改善を実現する。様々な荷物を同一荷台に混載することで、積載効率を最大化し収益性を向上させることができ、いわば異業種間のビジネスマッチング・ツールといえます。

荷台アドレス管理システム〜共同輸配送を実現する新しい管理手法〜
トラックの荷台をパレットサイズに区分けしてアドレスを付与することで、トラックの荷台の中の情報を標準化。この標準化により、トラック輸送の管理単位をトラック単位から荷台アドレス単位へと詳細化することができ、荷台のどの位置に何が積まれているかという詳細な情報管理が可能となります。
また、標準化された詳細な情報は、サプライチェーン上の企業間での情報共有や、物流事業者間の横断的な情報共有を可能とし、シームレスな物流を実現するものです。
荷台アドレス管理システムは、共同輸配送「Sail」の基礎となるシステムです。その運行管理の難しさから、なかなか導入の進まない共同輸配送のハードルを劇的に下げることが可能となります。

積み降ろし輸送〜Co2削減とドライバー不足の解決〜
集荷と配送を同時に行いながら、多数の荷主荷物の輸送を繰り返すことで、積載効率の最大化を図る輸送方法。集荷して配送し、空いたスペースにまた集荷した荷物を積み込むなど、非常にフレキシブルな輸送を行います。
積み降ろし輸送のポイントは、トラック荷台の管理と積み付け位置の設定です。非常にフレキシブルな輸送を行うため、荷物の管理と荷台のバランスを考慮した積み付けが非常に難しくなります。
「Sail」は、荷台アドレス管理システムにより荷台情報を標準化。どの位置に積み込むのか、どの荷物を降ろすのかなど、すべて詳細に管理可能となり、ドライバーによる属人的な管理を排除することが可能です。
このような集荷と配送を同時に行う輸送方法は、従来2台3台と走らせていたトラックを1台へ削減することが期待できるものであり、稼働車両数の削減によりCO2の削減とドライバー不足問題の解決にもつながります。

収益性の向上〜物流プロセスをプラットフォーム化〜
本来サプライチェーンとは、企業間の統合的なシステム構築により経営成果を高める手法です。
しかし、実際には企業間の取引は対等であるとは限らず、力関係による理論との乖離が利害関係に大きく関与しています。
Sailシステムでは、物流プロセスを「プラットフォーム化」することで、企業間の利害関係の公平性を担保するとともに、共同輸送による大幅な経費削減と労働生産性の向上を実現するのです。
